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「大学生の薬物汚染」への疑問

また、大学生の大麻問題がニュースになっている。
今度は、京都大学の学生だ。
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&rel=j7&k=2009021500116&j1

国は、昨年8月に第三次薬物乱用防止五か年戦略を取りまとめた。この第三次計画には、これまで対象になっていなかった「大学生」についても、国としての取り組みが盛り込まれている。これは、法政大学の大麻問題などがあって盛り込まれたものであろうが、これまで、学校教育の中での取組としては、児童や生徒のみを対象にしていて、大学生が、今までの計画の対象になっていなかった。

第三次計画においては、大学生に対する施策は、
大学等の学生に対する薬物乱用防止のため、大学等に対し入学時のガイダンスの活用を促し、その際に活用できる啓発資料を作成するなどの啓発の強化を図る。
(文部科学省)
としている。果たして、ガイダンスや啓発資料がどこまで問題の解決に結びつくか疑問だが、一方で、確かに国としてできることもそれくらいしかないかと妙に納得してしまったりもする。

ただ、「大学生の大麻問題」は、本当に、大学や国にとって特別に対応することなのだろうか。

これまで、大学生の大麻問題といっても、大学生とは、「大人」であり、大学も社会も、大学生だからと言って特別な対応をする必要がないものと考えられていたと思う。しかし、以下の塩谷文部科学大臣の発言にもあるように、大学もその責任の一端を担っているというのが、最近の社会一般の考え方になってしまった。
少なくとも、こういった犯罪で逮捕されたということ自体が、大学側としてその対応をしなかったということは大きな問題だと思います。大学生個人の事件だと言って放置できるかと言ったら、それは違うと思いますので、そこら辺はやはり、大学の責任で再発防止なり取り組んでもらいたい。そして当然、ガイダンス等の在り方も検討して、そういったことのないように、事前に学生等にしっかりと指導する責任は、学校ですから、大学にあると思います。(大臣会見概要(10月31日))

昭和の時代では、大学生とは、大学としては多少痛めつけてやって当然で、学生団体やカルトに入りそうなときだけ、大学や社会に刃向う存在になってはこまるから、大学として対応するというのが、基本姿勢であったように思われる。

しかし、もはや大学生は保護の対象であり、どんな問題にも手を差し伸べるのが、基本姿勢となった。

たしかにこうした姿勢の変化は、賛成できる部分もある。たとえば、就職活動支援などで、ここ最近、国立大学にはなかったキャリア支援課や就職支援課などが学生部に設置される傾向は歓迎できる。大学が、責任もって学んだことを生かせるよう支援するのは必要なことと思えるからだ。

しかし、薬物の問題まで来ると範囲が広すぎて違和感を感じる。犯罪の予防は、教育以前の問題であり、大学のような教育の場で行うことではないように思うからだ。しかし、こんな線引きは、世の中には通用しないというのもまた、感じることではあるが。

# by webroom | 2009-02-15 21:38

就職活動早期化と修士の進路

文部科学大臣も、就職協定の復活を示唆するなど、就職活動の早期化、長期化が問題になっている。

就職活動の早期化、長期化の負の影響は、今年でいえば、内定取消し問題を引き起こすということもあるが、一般的には、大学3年や修士1年の冬頃から就職活動を始めて、最悪そのまま卒業直前まで採用面接をうけなければならないなど、学生が本来集中しなければならない学業を阻害してしまうということがあげられる。

ただ、就職活動の早期化、長期化について、特に問題視しない考え方もあることも事実だ。

学生が、早めに就職先を決めることができたら、それ以降は、将来のことを心配しないで、学業に集中できるとも考えられるからだ。例えば、逆に、修士論文や卒論の追い込みのときに、就職活動のピークがあったとしたら、どうなるだろう。論文作成も、就職活動も、どちらにも集中できないだろう。

また、長期化についても、短期間で就職先を決めないといけない場合に比べて、じっくり自分にあった就職先を選ぶことができる。今は、インターネットが普及しているので、パソコンに向かえば、必要な企業情報が得られると考えられがちだ。しかし、就職活動とは、「学生と企業のお見合い」という言い方もあるが、やはり、実際企業訪問を行って、担当者と面と向き合ったほうが、その企業の雰囲気や、仕事内容が実際自分の行いたいこととのマッチしているか、よくわかる(自分の経験から言うと)。

こうした考え方がある中で、私としては、就職活動の早期化、長期化には反対で、なんらかの歯止めが必要であると考えている。正確には、「化」に反対である。どんどん早期化、長期化が加速する環境のなかでは、学生が浮足立ち、就職先をじっくり選ぶなどの余裕は全く生まれない。むしろ学生と仕事内容のミスマッチにもつながり、早期離職などの結果になる。

要は、学生と企業が節度をもって就職採用活動を行う、安定した関係が必要であると思っている。

===
ただ、修士の学生、特にアカデミアの道へ進むことを考えている修士の学生にとっては、就職活動の開始時期は、今よりもっと遅くなったほうが良いと思う。

修士の学生の場合、特に日本の場合であるが、博士課程への進学試験は非常に簡単で、何の適性試験にもなっていない。よって、たいていの場合、学生自身で、アカデミアの研究者として生きていくにふさわしいか判断しなければならない。民間企業に就職するか、アカデミアの道に進むかの判断を、まだ、何の研究成果もでていない修士の1年の冬にするというのはかなり困難だ(製薬系は、さらに早く1年次の9月とのことである)。自己判断は、研究内容をまとめていくなかで行うのが適切であると思っている。

また、企業にとっても、学部卒よりは、修士卒のほうが、その学生がうけてきた教育や研究能力を重視すると考えられる。それを重視しない企業は、より若い学部卒を採用するに違いない。よって、企業は、採用活動に当たっては、その学生が受けてきた教育内容の総決算ともいうべき修士論文発表を採用基準にしてはどうか。本発表まで待つと、入社の時期に近すぎるので、多くの大学院で2年次の春から夏ごろに見られる中間発表の内容を判断基準にするべきであると思う。

であれば、修士の就職活動は、2年次の夏ぐらいから秋にかけてが、適切な時期であると考えられる。

こうすれば、学生は、日本学術振興会の特別研究員(DC1)の採用の可否も、アカデミアに進むか、就職活動を続けるかの判断材料にすることができる。最近は10月頃判明するらしいので、それよりすこし時期を早めるという制度変更が必要であろう。

これまで、博士課程に進むかどうかは、学生の自己判断であったが、これにより、「DC1に落ちる」ということも、博士課程進学を断念する理由になる。DC1の採用枠は最近増えているらしい。DC1に受からなければ博士に進学しないという風潮が確立したら、安易に博士に進むという人はさらに減るだろう(元々ポスドク問題の影響で減ってはいるが)。

有名な逸話として、島田伸介は、M-1グランプリの立案理由をこうあげている。
世の中、テレビはおろか、劇場に立ったことすらほとんどない、売れない芸人は沢山いる。それでも、そういう子らは夢を見てやってるから、辞めようとしない。そこで、M-1に出られる期限を結成10年にしたら、まあそこで芽があれば、準決勝に出てテレビに映る。運のエエ子らはそこ以外で世に出られる可能性もあるけど、基本的には10年やって芽が出なんだら、お笑いをやめるべき。周りを不幸にする。そのための区切り。(Wikipediaの孫引き)

夢を諦める理由を与えるのも必要な時があるだろう。

また逆に、アカデミアの道にすすむことを考えながらも、先に民間企業に採用されたから、民間に進むという優秀な学生も、アカデミアの道を選ぶケースも現れるだろう。

ただ、就職採用活動の開始時期のように、毎年の慣習で決められているものについては、変更するのが非常に難しい。法令などに明示的に書いている場合は、その法令を変更すればよいのだが、慣習で決まっているとなると、慣習を変更するような世論を形成しないといけない。よって、特に世論の関心の低い、修士の学生の進路については、慣習の変更は困難だ。

とはいうものの、たとえば、経団連や8大学工学部長会議では、修士学生の就職採用活動早期化・長期化是正について提言するなど、世論に訴えかける試みがなされている。望ましい限りだ。
大学院修士1年の採用活動に「待った」…経団連
8大学工学部長会議声明


内定取消し問題などにより、学生の就職活動について、世論の関心が高まっているなかで、「鉄は熱いうちに叩け」ではないが、これにまつわる様々な問題を一気に解決できないものだろうか。あえて、ピンチをチャンスに変える果断な対応を望みたい。

# by webroom | 2009-02-15 20:30 | 大学

給付制奨学金制度導入へのプロセス

2月9日にとりまとめられた教育再生懇談会の提言のなかに、国による給付型の奨学金制度が盛り込まれた。
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kyouiku_kondan/houkoku/singi-matome.pdf

国による給付制奨学金制度の導入については、以前から、共産党や社会民主党、民主党等が主張してきた。また、政府においても、過去には、三十四年三月の中央教育審議会の答申「育英奨学および援護に関する事業の振興策について」
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/12/chuuou/toushin/590301.htm
でも提言されているが、まだ、導入には至っていない。


国で実施する奨学金制度は、現行の貸与制奨学金で十分であるという意見もある。しかし、低所得者ほど、ローンを避ける傾向があり、貸与制奨学金では、本来、奨学金の恩恵をうけるべき者が、卒後の奨学金の返還の負担をおそれて、制度を利用しない恐れがある。また、そもそも、家庭に借金ある場合には、更なる返済の負担を望まないだろう。


現在、大学への進学率は、47%であり、高卒よりも大卒のほうが、生涯賃金が多いことが指摘されている。社会的格差の固定を是正するために、経済的理由によって、学生が進学を断念することがないよう、国は、奨学金制度を見直す必要がある。


では、もし、国が給付制奨学金を導入する場合、どのようなプロセスを経て実現されるのであろうか。現下の厳しい財政状況に加え、国民の間には、財政支出を極力抑えた「小さな政府」への強い支持があるなかで、どのような道筋をたどれば、納税者も、実際恩恵を受ける学生や保護者も納得する形で、給付制奨学金を導入できるだろうか。


まず、給付対象者の規模としては、一万人は必要であると思われる。現在、我が国における学生数は、252万人である(学部生のみ。平成20年学校基本調査より)。たとえば、千人くらいを給付対象にすると、全学生のなかの1%にも満たない。その1%にも満たない学生を、給付対象者として選び出すのは、容易なことではない。採用基準の少しの歪みが、本制度が対象としている本当に給付制奨学金を必要としている学生に対して、給付されないおそれがある。日本学術振興会の特別研究員制度(優秀な博士課程学生に対して月々20万円程度の給付がなされる)でも、採択率は数%くらいなので、少なくともそれにかけはなれないくらいのオーダーで給付することは必要だろう。なお、この給付対象者1万人という発想は、さきほど言及した三十四年答申でも見られる。


給付する額としては、年額40万円くらいが適当ではないだろうか。平成18年度学生生活調査によると、学部生の生活費は約75万円である。よって生活費の半分程度が奨学金で手当できたら、残りは、アルバイト、既存の貸与制奨学金で、まかなうことは容易であろう。


また、より多くの学生が、制度の恩恵を浴するようにするために、大学1年生のみを対象とし、入学時に一括して40万円を支払うことにしてはどうか。大学の1年次には、新生活を迎えるため、何かと出費がかさむ。自宅外通学のものであれば、引っ越し代、アパートの敷金礼金、必要な家具等、ほかの年次では必要としない出費もある。国立大学では、授業料免除制度があるが、私学では、そういった制度がない場合もあるだろう。私立大学の入学金は、約27万円であるので、40万円の給付で十分にまかなうことができる。


では、制度のための財源をどうするか。
年に大学一年生1万人を対象にして40万円を給付するとすれば、年間40億円の国の予算が必要となる。


国立大学運営費交付金や私学助成金など大学の、いわゆる大学の基盤的経費が、毎年1%削減されているが、実額としてあわせて100~200億円程度の減となっている。基盤的経費の1%削減は、政府としては、「骨太2006」で閣議決定となった公約であるため、取り下げることは容易ではないが、この削減分の一部を、格差是正の名のもとに、給付制奨学金の財源とするのであれば、国民の理解を得られやすいのではないか。また、従来進学しなかった学生が進学して、大学に授業料を納付すると考えると、大学振興のためにも資する。基盤的経費の削減を見過ごすしかなかった大学人にとっても朗報になるのではないか。


===
さきほど軽く触れたとおり、現状でも、各大学において、授業料減免制度が実施されている。給付制奨学金と授業料減免制度は、表裏一体のものである。本来学生が支払うべき授業料が免除されるということは、その分、奨学金を給付されたものと考えることができるからである。実際、私学助成の特別補助「授業料減免制度等支援経費」は、私立大学の授業料減免制度のほかに、奨学金事業への補助にも使われている。


国は、文部科学省令や私学助成法で、学生の経済的負担軽減策の実施を、各大学に義務付けているが、具体的な実施方法については、各大学に任されている。各大学が、責任をもって、採択基準を設けて、給付制奨学金制度や授業料減免制度などの経済的負担軽減制度を実施するほうが、国が一律の採用基準で制度を運用するよりも、きめ細やかである場合もあるだろう。


ただ、国が実施する場合は、国民の負託や監視のもとで行われれるので、国民の声が反映されやすい。国、大学、それに加えて、民間奨学財団が、それぞれの存在意義をかけて、給付制奨学金制度を実施する日がくることを期待したい。

# by webroom | 2009-02-14 19:50 | 大学

就職協定の復活

2月9日の国会答弁で塩谷文部科学大臣が、就職協定を復活させる意向を表明したとの報道がなされた。背景としては、企業の「青田刈り」が年々著しくなっており、大学生の就職活動の早期化、長期化が深刻な状態になっているとの認識が大学関係者に広がっていることがあげられる。

就職活動の著しい負担は、大学生の勉学を阻害するとともに、学生が採用内定を受けとってから実際入社するまでの期間が長期間にわたる場合、今年度のような大きな景気変動を企業が予測することが難しくなり、多数の内定取消しを出さざるをえない状況を作り出す原因にもなりえる。

しかし、就職協定は、1996年まで毎年経済団体と大学の協会との間で結ばれていたが、抜けがけをする企業が続出して、有名無実となっていたために、廃止することとなったものである。したがって、就職協定を再び企業と大学の間で結ぶこととなっても、社会に対してのアピールになることは間違いないだろうが、それだけでは就職活動の早期化、長期化対策としては、不十分だろう。

厚生労働省や各都道府県の労働局が、内定取消しをした企業を厳しく罰することが必要である。内定取消しをできなくなった場合、企業は、学生に対して採用内定を出してから実際入社させるまでの期間を短くする方向にインセンティブが働くだろう。具体的な手段としては、企業名の公表が有効である。現在、厚生労働省でも同様に企業名の公表を打ち出しているが、罰則の適用基準は緩い。2年連続で内定を取り消した場合、企業名を公表するとしているが、これでは、採用計画の破綻が1回は許されることとなる。1回内定取消しをおこなった企業は次の年は新卒採用を行わないなどの調整を行えば、簡単に企業名の公表をまぬがれてしまう。よって、1回でも内定取消しをおこなった場合は、企業名を公表するなど、厳罰化をするべきである。

就職活動の早期化、長期化対策は、教育政策の観点が強いので、文部科学省が厚生労働省や経済産業省などに働きかけるなど、イニシアティブをとるべきだ。

ただ、就職内定取消し件数は、11月から1月にかけて、さらに増加している。今後も増加するかもしれない。

これから、3月末までの卒業の時期にかけての内定取り消しは、大学生にとって深刻な影響を与える。卒業までに就職先が決まらずに、就職活動を延長せざるをえず、留年してさらに授業料や生活費を負担しなければならないケースや、経済的な負担ができず、そのまま卒業して、不本意な非正規雇用に頼らざるを得ないケースに陥ることが予想される。もう、卒業まで2か月もない。政府や大学は、緊急に柔軟で思い切った方策を打ち出して、彼らを救うべきだ。

# by webroom | 2009-02-11 01:02

おやすみなさいメール

夜中に急に誰のことがきになって、メールしたくなるときがある。

でも、もう寝てるんだろうな、メールしたら、着信音とか、振動とかで
おこさせてしまうかもな、とおもって、メールできない。

こんなとき、送信しても、相手の着信音や振動とかがならないように
できる機能があれば、いいなと思う。

メールに好きな音楽を添付して、相手が着信したら、送り主の好きな
音楽を鳴らせるという設定があるのだから、もうすでにあるかもしれない
けど。

# by webroom | 2008-01-22 00:58 | 放言

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